古事記 上巻「神話編」5 三貴子の誕生

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三貴子の誕生

イザナギは、続いて左の目を洗った。
すると、天にましまして照りたもう、アマテラス(天照大御神・あまてらすおおみかみ)が出現した。

次に右の目を洗った。
すると、ツクヨミ(月読命・つくよみのみこと・つきよみともいう)が出現した。

最後に、鼻を洗った。
すると、スサノオ(建速須佐之男命・たけはやすさのをのみこと)が出現した。

イザナギは、「私は子供を本当に沢山生んできたけれど、最後に三柱の貴い子を得ることができた。」
と、大変喜んだ。

それで、自分の首にかけていた連珠の首飾りを外して、これをゆらした。
珠同士が触れ合って、しゃらしゃらと美しい音が響いた。

イザナギは、この首飾りをアマテラスに授けて、
「お前は、高天原を治めなさい。」
と命じた。

剣と同じくこの首飾りにも名前があって、御倉板拳之神(みくらたなのかみ)という。
こちらは、神聖な倉の棚に宿る神様。

稲を実らせる稲霊の神は、かつて棚の上に祀られていた。
だからこそこのような名前なのだろう。

また、御倉板拳之神もまた穀物の神の1柱といえる。
そのためこのような神が宿る首飾りを身に着けることで、アマテラスもまた、穀霊の性格が加算されることになった。

次に、イザナギはツクヨミに
「お前は、夜の世界を治めなさい。」
と命じた。

最後にスサノオに
「お前は、海原(うなばら)を治めなさい。」
と命じた。

このようにしてイザナギは、三柱に高天原・夜・海の分治を命じた。

中でもアマテラスは、神々が住まう高天原を統治することになったので、とても重要な神様といえる。
この後、アマテラスは、私達が住む地上を自分の孫に治めさせることにした。
アマテラスの孫が、高天原から地上に降りたことを、「天孫降臨」という。

アマテラスの孫であるニニギ(邇邇藝命)の玄孫が、初代天皇である神武天皇です。
その後、万世一系で引き継がれ、現代の第125代今上天皇へと続いています。

父側の家系を辿ると、神武天皇にいきつくことを「男系」と言います。
世界でひとつの男系がずっと続いて、且つ王朝が変わることなく約2000年以上も続いている国は、世界で日本以外どこにもありません。

日本は、現存する世界最古の国なのです。